【レビュー翻訳】君の名は。(2016)
海外でも続々公開される「君の名は。」。
http://www.imdb.com/title/tt5311514/releaseinfo
海を越えても批評家に支持されているようです。

http://www.empireonline.com/movies/name-3/review/

雑翻訳ですのでご容赦ください


新海誠。この名前にも慣れてきただろう。もし世界がまともだったら、今後数年のうちに宮崎駿と肩を並べる、文化を超えて卓絶したジャパニーズアニメーションの作り手がここにいる。そして早速彼が来年のオスカーを手にするかもしれない。長編アニメーションか、外国語映画か。両方かもよ?

レーティング:5/5

“ここ10年で「千と千尋の神隠し」に肩を並べる作品があるとするなら、「君の名は。」がそうだ。”

 新海の映画制作は2004年から行われている、2011年の「星を追う子供」などだ。しかし、5作目となる「君の名は。」で彼は43歳にして本当のブレイクスルーを果たした。日本での興行収入6週連続1位で、北半球で130億円を稼いだ。宮崎駿レベルの成功と言っていいだろう。そして「君の名は。」はセンセーションを巻き起こしただけでなく、新海は日本人の間で‘ポスト宮崎’と呼ばれ始めているのだ。

引退したスタジオジブリのボスのように(最近引退宣言を撤回したようです)、新海は異常なまでにディティールにこだわる;草原に風が吹きつける景色、クレーターの風景、オーロラのような尾を引く流星、糸を素早くカラフルな紐に編み上げる様子など「君の名は。」すべての場面が極めて鮮やかである。まばゆい日差し、雨雲の影。本作は本来無機質なCGアニメーションの世界に命を吹き込ませることに成功している。


“今年の日本アニメ映画を一本だけ観るとしたら、これを観ろ、そしてもう一遍観ろ。”

 新海の繊細な作画の下くりひろげられるのは...入れ替わりもののコメディ?ティーンエイジャー向けの?心配ご無用、ありきたりな「フォーチュン・クッキー」や「ホット・チック」ではないよ(いずれも男女の入れ替わりを題材にした実写映画)。
 トーキョーティーンエイジボーイ瀧が三葉として目覚めるやいなや、‘自分の’乳をもぐ天丼ギャグなど、冒頭こそ入れ替わりのシーンから始まる。しかし、入れ替わりのドタバタは早々に‘遠距離’ラブストーリーに変貌する。入れ替わり時のルールを決めあう中で、瀧と三葉は雑誌やスマホアプリにメッセージを残し合う。彼らの関係には独特の距離感がある。文字通り生活を分かち合う中で、普通ではこれ以上ないくらいに近づいたかと思えば、次には離れる。疑いようもなく思春期の悶々とした心のありようのメタファーだ。

 彼らの入れ替わりの謎は、その目的が判明するとともに重要でないことが分かってくる。日本人の関心事、大災害に関わる物語にスイッチするのだが、ネタバレはしたくないので詳しくは言わないでおこう。


新海の物語の大胆さ、繊細な入れ替わりの描写、魅力的な登場人物、そして熟達した手書きの作画が織り合わさって美しい映像体験になっている。ここ10年で「千と千尋の神隠し」に肩を並べる作品があるとするなら、「君の名は。」がそうだ



アメリカでの公開は12月2日です。オスカーにノミネートされるか楽しみですね。

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